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###電子図書普及事業　わいわい文庫 寄贈先より⑤
伊藤忠記念財団のわいわい文庫にとても感謝しています
公益社団法人日本図書館協会　障害者サービス委員会委員長　さとう せいいち
【写真】公益社団法人日本図書館協会、障害者サービス委員会委員長、さとう せいいちさんの顔写真。

　伊藤忠記念財団設立50周年、誠におめでとうございます。

　視覚障害者のための録音資料は、オープンリール→カセットテープ→音声デイジーと進化し、それに伴い利便性が圧倒的に高まり、利用も大幅に増えていきました。その後、視覚障害者だけではなくさまざまな障害者が使えるマルチメディアデイジーが登場します。マルチメディアデイジーはいろいろな障害に応じて利用できる大変優れた資料です。あるディスレクシアの方が、「マルチメディアデイジーが昔からあれば私はこんなに苦労することはなかった」と話されていたことが印象的です。

　ところが、マルチメディアデイジーは製作の難しさもありなかなか普及しない現状がありました。そのような中で登場したのが伊藤忠記念財団の「わいわい文庫」です。わいわい文庫を特別支援学校や希望する公共図書館に無償で寄贈していただき、これによって初めてマルチメディアデイジーを手にした人も多かったのではないでしょうか。CDに再生ソフトを入れていただいていたのも大変よかったです。パソコンですぐ再生することができました。

　わいわい文庫は、マルチメディアデイジーを日本に普及するための最も優れた実践となりました。また、その後誰でも使える「ブルー版」の提供、各地の民話をマルチメディアデイジーに編集した「日本昔話の旅シリーズ」、わいわい文庫のコンテンツを国立国会図書館のみなサーチに登録してオンライン上でいつでも利用できるようにしたこと等、新たな取り組みもその普及に大変役立っています。

　全国各地で開催されている「読書バリアフリー研究会」も、バリアフリー図書やサービスの普及に大きな貢献をしています。

　伊藤忠記念財団のおかげで今の日本のマルチメディアデイジーがあるといって過言ではないと思います。今までの活動に感謝すると共に、今後のさらなる活躍に期待しています。

【イラスト】座って本を読むわいわいベアのイラスト