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###電子図書普及事業　わいわい文庫 寄贈先より⑥
これまでも、これからも。成長と共にあるわいわい文庫
ブルーバードの会〜東京都港区に住む障害・病気・医療的ケアじの会〜副代表　かどくら えみ
【写真】かどくらさんの息子さんが、ベッドに横たわり、アームスタンドに取り付けたタブレットの画面を見ながら、わいわい文庫のお話を聞いている様子。

　わいわい文庫に初めて触れたのは、息子が5歳の時でした。

　就学を見据え、もっと読書の機会を増やしたい。でも重い肢体不自由で、本を持つどころかページをめくることもできない息子に、私がずっと読み聞かせをするわけにもいきません。そんなおりにわいわい文庫を知り、地域の医療的ケアじ団体を通じてCD-ROMを提供いただきました。

　人気の本や名作、科学、各地の昔話など、バラエティ豊かなラインナップで届くのが毎年の楽しみです。自分では選ばないような本も、読み始めたら止められないほどハマることも。今では息子のiPadに常時300冊程度のマルチメディアデイジー図書が入っています。

　iPadアプリは「いーリーダー」を主に使いますが、本のタイトル一覧では表紙画像が分からないため、息子はタイトルだけで選び、読み始めてから気に入らなくて本を閉じることも度々あります。

　実はそんな体験も大切なのだと、最初は気づきませんでした。時間を無駄にしないように、息子が気に入りそうな本、親の立場で読んでほしい本だけを「読ませていた」のです。

　今では息子自身がiPadのスイッチコントロールで操作し、時間がかかっても、気に入る本が見つからなくても、自分の力で好きな本を見つけ出し、自由に楽しむことができるようになりました。親がすべきは、子どもが成長できる環境を整え、見守ることなのだと息子の姿に教わりました。

　息子は現在小学6年生です。iPadを車椅子につけて通学し、学校でもわいわい文庫を活用しています。

　例えば、図書の授業で（学校図書館で）わいわい文庫を読んだり、読書感想文の本を選んだり。図書係の仕事でおすすめの1冊をクラス発表する際は、わいわい文庫から選んで再生したこともありました。

　保護者視点での最近の大きなトピックスとしては、サピエ図書館経由で、わいわい文庫の図書データを直接iPadアプリへダウンロードできるようになった点を挙げたいです。それまでは毎年CD-ROMをPCで取り込んでからiPadへ転送する作業をしていたので、このオンライン対応には、おおだすかりです。

　そして、この原稿を書いているまさに今日、息子は国語の授業で「ビブリオ・バトル」に初参戦します。これは京都大学発の書籍紹介トーナメント戦方式で、持ち時間内でおすすめの1冊を発表し、投票でチャンピオン本を決めるというもの。息子が選んだのは、やっぱりわいわい文庫からの1冊、「注文の多い料理店」でした。

　昨日はわいわい文庫で繰り返し読み、山猫や二人の紳士の面白いポイントを考え、書籍紹介の文章を仕上げました。本番バトルで緊張して声が出ない、なんてことは起きないのがiPadを使うメリットでもありますね。

　我が家になくてはならないのがわいわい文庫。これからもたくさん活用させてください。